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第19号 2009年12月16日 平野武文税理士事務所 発行 http://www.office-hirano.com/ |
今月の目次 ・はじめに ・よみとく ・・・欠損金の繰戻還付制度 ・七色めがね ・・・エコカーはエコロジーか? ・テリマカシ ・・・長生きするのは太めの人? ・あとがき |
はじめに 師走です。 今年も残すところわずかとなりました。 師走は、師匠の僧が忙しく走りまわることからきたと言うのが一般的ですが、「年が果てる(年果つ)」、「四季の果てる (四極つ)」、「一年の最後になし終える(為果つ)」などもあり、いずれも、年の締めくくりを言っています。 「終わり良ければすべて良し」といきたいものですが、厳しい年の瀬になりそうです。 |
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【計算例】 前期の所得 300万円 で 法人税を 66万円 納付済み 当期の所得 △200万円 の場合の法人税額は (改正前) 法人税額は 0円 繰越欠損金 当期所得△200万円を、翌期以降の所得から控除できる。 (改正後) 法人税額 △44万円 (欠損金の繰戻還付 44万円の還付) 当期所得 △200万円を、前期所得300万円と、通算する。 還付額 = 前期納税額×当期損失額/前期所得 ( 66万円 × 200万円 /300万円 )= 44万円
【要件】 ・資本金が1億円以下であること。 ・青色申告していること(前期、今期ともに)。 ・確定申告書を期限内に提出していること。 ・確定申告書と同時に還付請求書を提出すること。 【留意点】 (1)この改正は法人税が対象になりますので、法人税は還付になっても、 法人市県民税は納付するケースが生じます。 (2)還付請求をした場合には、税務調査が入る可能性が高くなります。 資金繰り上還付を要する場合や、税務調査を厭わない企業以外は、 従来どおり、翌期以降の所得と相殺した方がいいかもしれません・・・。 |
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エコカーはエコロジーか? 東京モーターショーが去る2009年11月4日閉幕した。期間(13日間)が前回(2007年)より3日短かったこともあってか、61万人と6割減の来場者数であった。また、リーマンショックに端を発した世界同時不況は東京モーターショーにも影響し、海外からは2メーカーのみの参加であった。それにもかかわらず、日本の各メーカーは、話題のエコカーと呼ばれる、環境対応車を中心にショーを盛り上げていた。 その話題のエコカーであるが、販売も好調で、沈みつつあった自動車業界の救世主となっている。エコカーとは、大雑把に言えば、エンジンと電気で走るハイブリッドカー、電気のみをエネルギーとする電気自動車のことである。ハイブリッドカーが排出するCO2(二酸化炭素)は従来のエンジン車に比べて20から30%少ないそうだ。 地球温暖化の原因とされるCO2の排出量が少なく、しかも化石燃料1リットルあたりの走行距離も格段に伸び、低価格車の登場に加えエコ減税や補助金までついているとなると確かに大幅な売上増もうなずける。 エコは、車に限ったことではない。テレビ、冷蔵庫、エアコンなどの家電製品、そして住宅まで、省エネ、エコポイント、のうたい文句とともにエコロジーが連日PRされている。 思慮深そうな人たちがテレビ等で地球の自然環境との共生を真剣に唱えるのを見ていると、先進国の一員として、あるいは地球上の人間の一人として自然のことを考えないと生きる資格がないような気になる。生命の母体は地球であり自然であることは言うまでもない。 がしかし、というか、だからこそ、果たしてエコカーやエコ家電を買うことで地球環境がよくなるのであろうかと、素朴な疑問から、生産過程で発生するCO2はどうなるのかと思いをめぐらせてみる。 エコカーの代表であるハイブリッド車は、構造が複雑で使われる部品数が多く、素材や車両の製造の段階では現段階で、エンジン車に比べてCO2排出量は多くなるそうだ。 そもそも、エコすなわちエコロジーという言葉は、生物と環境の関係を取り扱う生態学からきたもので、環境破壊や公害が問題化するにつれて、その問題解決策や代替手段を生物学的に研究しようと広がったものである。つまり、自然に影響を与える工業化やそれに伴う環境破壊について言及するものであり、あくまで、生産者が物を作る過程で「自然」に配慮するのがエコロジーである。 もちろん消費者がそれを意識することが悪いはずはないが、消費者である家庭部門のCO2排出量は、日本全体のわずか13パーセントにすぎない。とても小さい数値である。となると、エコカーに乗ることで全体のCO2排出量をどれだけ下げられるのか。「自然に配慮して走っているのだ」という自己満足か、あるいは、ただ錯覚させられているに過ぎないのではないのか。 消費者が、仮に、環境破壊についての対抗策や代替手段を考えついたとしても、それを実行するすべを持たないし、コスト負担も大きすぎて無理である。エコはメーカー側の問題なのだ。環境にやさしいものを提供するのはもちろんだが、生産過程における意識がエコである。 エコエコとメディア上に流されるCMに乗ることは、生産者の売上増となり、景気回復への貢献とはなっても、エコを謳うCMの内容とは必ずしも一致しない。自然環境を持ち出して売上を伸ばす、の図式は子供の将来に夢を持たせて、高い学費をとるに等しい。いわば高速道路無料化でCO2の排出量を増やす矛盾の滑稽さと同じレベルのものであり、そして、それがわれわれの行動心理でもある。エコとは何なのか。究極のエコカーとは、車に乗らないことではないのか。とすれば、最近の、日本の若者の車離れは、エコそのものではないか。
錯覚は大きな危うさを秘めている。隣国の工場からもくもくとあがる黒煙を見るたびにその思いを強くする。ちなみに、隣国ではエコカーはまったく売れないそうである。 S・H |
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長生きするのは太めの人? 今年も残すところ一月ばかりの寒い時期になりました。厳しかった一年を振り返りながら、今後の対策を思案するときでもあります。と言いながら、まずは、脂の乗った魚を目の前に熱燗で身も心も温めたくなります。うーんうまい。もう一本、これが最後と決めながらもう一本。 けれども、メタボメタボと騒がれ、ついにはメタボ検診も義務付けられたとなると、おなかに手が行くのが癖になってしまいます。運動しなきゃと思っていてもなかなか実行に移せない。あなたもう少しどうかしなさいよと言われ、わかってますとついとんがってしまいます。肥満恐怖症。 そんなあなたに朗報? 太っているほうが長生きであるという意外な研究報告があります。
(世界保健機構(WHO)の基準) BMIとは、体重(㎏)÷身長(m) ÷身長(m) によって求められる人の肥満度を表す指数であり、例えば、170cm、65kgの人のBMIは、65÷1.7÷1.7=22.49となります。
どうでしょう、朗報ではありませんか。 アメリカは、人口に占める肥満割合が世界1位の31%で、大きな社会現象となっているのです。肥満による心筋梗塞や乳がんを死因とする割合も高くなっています。 ところが、ところがですね、残念なことに、日本人は、民族的特徴から、アメリカ人よりメタボリックシンドロームによる動脈硬化性疾患の発症頻度が高まり、悪影響を受けやすいといわれているのです。 つまり、BMI基準の単に体重と身長だけで判断するのではなく、内臓脂肪率などが重要となるのです。 肥満は糖尿病、高脂血症、高血圧などさまざまな合併症を引き起こしやすく、生活習慣病のなかでも、内臓脂肪型肥満は皮下脂肪型肥満に比べて、これらの合併症を発症する危険性が高いといわれています。また、かくれ肥満があります。BMIは正常範囲にあり、見かけ上肥満とは判定されないが、体脂肪特に内臓脂肪が多い状態のことです。内臓脂肪が増えているのに体重が変わらないというのは、筋肉量が減っていたり、内臓機能が低下している可能性も考えられることから、注意が必要です。 そういえば、先の東北大の報告では、その点との関連がないことと、なくなった人の肥満度の変化が不明ですよね。つまり、なくなる前に急にやせたとか、やせていた人が太った後になくなったとかの面がはっきりしていませんよね。やっぱり、おなか周りは気にしなくてはいけないようですね。残念でした。 ちなみに、日本のメタボ基準は、 N・N |
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